平成28年度はバイクの盗難件数が前年度に比べて激減。その理由とは?

バイク盗難に関して情報が共有されるようになりました

年々バイクの出荷台数は減少傾向にありましたが、その半面でそれらオーナーが所有しているバイクの盗難割合は上昇傾向にありました。

しかしバイクオーナーにとって悩ましい問題であった盗難ですが、平成28年度の統計データを見ると前年度の平成27年度中の盗難件数から大幅に減少していることが分かります。

具体的には平成27年度の都内オートバイ盗難件数は3207件であったのに対し、平成28年では1940件と-39.5%減という目覚ましい成果が出ているのです。

全国的にもバイク盗難件数は減少しており、ここ2年ほどのうちに急激にバイクの防犯対策が確立したと言えます。

これほどはっきりとした成果が出るようになった理由として考えられることとしては、まずSNSによりバイクオーナー同士の情報共有がしやすくなったということがあるでしょう。

また警察庁や都道府県警もインターネットを通じた啓蒙活動を熱心に行なっており、それまでと比較してバイク盗難の手口や被害状況を可視化することができるようになった点も大きいです。

ここ数年に大流行した手口として、まず駐車されているバイクに「高値買取します」といった一見広告のようなシールや紙をバイクにつけておき、数日後それが剥がされているかをチェックしてターゲットを選定するということがありました。

情報共有がされる前までは単なる広告として特に注意もしていなかったような人も、そうした手口が有名になることで保管場所を変えたり、こまめにバイクに異常がないかをチェックする人が増えました。

バイクにおいては一度盗難されてしまうと戻ってくる可能性は極めて低く、犯人が逮捕される割合も1割程度とされています。

ですので予報対策が共有化されたことにより、バイク犯罪全体を減らす成果が得られたということになります。

進化するバイクの防犯グッズ

もう一つ、バイクの盗難件数減少の原動力になったこととして、優秀な防犯グッズが販売されるようになったことがあります。

バイク用の防犯対策グッズとしてはチェーンロックやU字ロックが一般的ですが、これは価格によってかなり性能が異なります。

安いチェーンロックなどはニッパーなどの工具で簡単に切断できてしまったりするため、バイクオーナーの多くは性能の高いロックを二重でかけるなど対策をするようになっています。

アラーム付きのディスクロックや、イモビライザーなどによる電子ロックの管理などが一般的に普及するようになったことで、犯罪者にとって短時間で素早く盗み出すということができにくくなりました。

とはいえ盗難件数はゼロではなく、依然として危険性は残るので、ぜひ気を抜かずに防犯に努めてもらいたいところです。