日本で電動バイクが普及しない3つの理由

電動バイクの最新モデル事情

四輪自動車においては、ここ数年で急激に普及しているのが電気自動車(EV車)です。
タクシーなど公共用の乗り物に導入される例も多く、ハイブリッドカーなどは自動車売り上げランキングのトップをずらりと占めているほど人気です。

この流れは自動二輪車にも起こってはいるものの、実際のところ四輪自動車ほど普及が進んでいないのが実情です。

自動二輪車の売上げランキングを見ても、電動バイクもしくはハイブリッドバイクが入ってくることはほとんどなく、最新バイクが電動式であるとしてもそれほどライダー達は注目をしていません。

とはいえ電動バイクは全く発売されていないわけではなく、海外メーカーを中心にいくつか便利なモデルが販売されています。

国内バイクメーカーの有名な車種としてはまずヤマハの「E-Vino(イービーノ)」があります。

「Vino」といえばヤマハの代表的な小型スクーターですが、これが電動化するということはかなり大きな出来事でした。

現在でも国内で最も売れている電動バイクと位置づけられており、50ccという気軽な日常の足として、優れた燃費と足回りのよさで高い評価を受けています。

他にもスズキの「イーレッツ」や、ベンチャー会社のテコによる「ビジネステコ」といったものが有名です。

しかしおそらくこれらの車種を聞いても、バイクによほど詳しい人でないとほとんど記憶にはないでしょう。

日本は世界一バイクに関する規制が厳しい国

便利なはずの電動バイクがどうして世の中に普及していかないのかという理由として、まず挙げられるのが、厳しい国内での規制基準です。

というのも日本は電動バイクに関しての規制が非常に厳しく設けられており、規格では欧州地域の1/10まで数値が絞られるような例も見られます。

規制が厳しいことから実際の製品として実現ができるのは50ccまでというのがメーカー側の本音らしく、大型バイクではリリースしたくても開発費用がかかりすぎて難しいという事情があります。

上記の理由から派生した2つ目の理由として「50cc以外のバイクユーザーが電動バイクを選べない」ということがあるでしょう。

もう一つが電動バイクそのものの技術がまだ未確立であるため、燃費や走行性などがガソリンバイクに及ばないということです。

日本のガソリンバイクは世界一売れていると言われるほど高い性能を持っています。
つまりわざわざ電動バイクにしてまで燃費性能を削る必要性がなく、ガソリンエンジンで十分に満足しているということがあるでしょう。

電動バイクは静音性が高いというメリットがある一方で、加速の力がなかったり、連続走行距離が短かったりといった問題があります。