ホンダが発表した電動バイクの狙いは
2023年1月にホンダがオンラインで発表した新型の電動バイクは、「Honda Cub e:」「Dax e:」および「ZOOMER e:」の3モデルです。
いずれも、ホンダがこれまで販売してきた原動機付自転車の人気車種がベースとなっています。
顧客層の主なターゲットとしているのは中国市場、特に2010年以前に生まれた20歳から25歳前後の所謂「Z世代」です。
ホンダは電動バイクの市場拡大に大きなポテンシャルを感じており、これから3年の間にトータル10モデルを投入する予定となっています。
Cub e:のサイズは全長が1,839mm、全幅が710mm、全高が1,066mmで、ホイールベースは1,235mmです。
タイヤは前後ともチューブレス式を採用しています。
デジタルメーターとLEDのヘッドライトを使用してるのも特徴です。
Dax e:は全長が1,582mm、全幅が730mm、全高が996mmで、ホイールベースは1,130mmです。
重量は54kgで、タイヤのサイズが10インチとかなり小さいという特徴があります。
ZOOMER e:は全長が1,710mm、全幅が765mm、全高が1,030mmです。
ホイールベースは1,220mmとなっています。
メーターがすべてデジタル表示であることに加えて、USBポートを備えているのはユニークなポイントと言えるでしょう。
日本における電動バイクの販売は
中国向けに発表された3モデルは、日本国内、およびヨーロッパにおける販売は予定されていません。
国内および欧州向けとして市場へ間もなく送り出されるのは、2022年11月にイタリア・ミラノで開催された新車発表会にてお披露目された「EM1e:」です。
これはスクータータイプの電動バイクで、電源としてはホンダが開発した「ホンダモバイルパワーパックe:」が搭載されています。
現時点でこのバッテリーが持つスペックは、最大航続距離が40km程度、最高時速は45km程度と発表されています。
ガソリン車のスクーターが持つスペックと比較すると、相当の違いがあることは否めません。
とはいえ、このバッテリーは交換可能であること、また基本的に販売のターゲットとなっているのが「街乗りを好む若い世代」であることから、このスペックで十分実用性があり魅力を提供できると考えられているわけです。
電動バイクおよびそのバッテリー開発にはホンダだけでなく、ヤマハやスズキ、カワサキなど他の国内メーカーも積極的に協力しており、統一規格の作成が進められています。
これから国内におけるインフラ整備が進むにつれて、電動バイクの市場はさらに拡大していくことでしょう。